皆さん、こんにちは。小学生姉妹の母で、はみっく編集部のライターです。
今回は、iPhoneをキッズ携帯のように機能制限して使える機能「アシスティブアクセス」についてご紹介します。
アシスティブアクセスは、お下がりiPhoneをお子さんのおうち用端末として使いたい時や、iPhoneを使い始めたけど機能がたくさんあって慣れない…というお子さんにもぴったりの機能です。
本記事では、設定方法やメリット・デメリットなど、詳しく見ていきましょう!
関連記事▽ |
アシスティブアクセスって?
apple社が提供するios17というOSで追加された機能の一つが、アシスティブアクセスです。元々は認知障がいを持つユーザーが、よりスムーズに使えるように開発された機能だそうですが、操作方法をシンプルにすることができるという特性から、キッズ向けやシニア向けとしても使える機能であると言えます。
[参考・画像引用:Apple Support 「iPhoneのアシスティブアクセスについて」]
実際にはどんな風になる?
アシスティブアクセスを使うと、ホーム画面に通話やメッセージなどの選択したアプリのアイコンのみが大きく表示されるようになります。
子どもが使う最低限のアプリだけを表示して、使わせたくないアプリは非表示にすることができるので、キッズ携帯のように、機能を制限した端末が出来上がりというわけです。
あらかじめ設定したパスコードがあれば、簡単な操作でアシスティブアクセスモードの解除もできるので、ママとキッズの共用スマホとしても使えます。
非対応機種に注意!
上述の通り、アシスティブアクセスはios17からの機能になっているため、ios17の非対応機種では使用ができません。
iPhone8やX以前の機種はios17にアップデートすることができないので、「中古端末を安く買って、アシスティブアクセスでキッズ携帯化しようかな?」とお考えの場合は、機種選びの際に注意して下さいね。
iPhoneをキッズ携帯化する手順
アシスティブアクセスの設定方法は至ってシンプル。私もやってみましたが、特に迷うようなこともなくすんなりサクッとできました。端末を準備したら、以下の手順でやってみましょう。
元のデータを削除
お下がりで渡すおうちで、元のデータを削除しておきたい場合は、あらかじめ元のデータを削除しておきましょう。
元のデータが残っていて間違え電話をしてしまう、といったケースもあり得るので、アシスティブアクセスで機能を制限するとは言え、保護者が共有しないのであれば元のデータは消しておくほうが安心です。
格安SIM等で通信契約&初期設定
[画像引用:LINEMO]
おうち用iPhoneとしてWi-Fi化のみで使いたいという場合や、親が契約していた通信契約でそのまま使うという場合以外では、iPhoneの通信契約が必要になります。
通信キャリアで契約を行い、simカードを手に入れましょう。ちなみにわが家は、長女が格安キャリアのLINEMOを使っていますが、私のスマホで自宅にて契約を行い、数日で自宅にSIMカードが送られてきました。
SIMカードを入れたら、電源を入れて初期設定をします。お子さん用のapple IDを作って、スクリーンタイムなどで機能制限をすることもできます。
アシスティブアクセスの設定方法
[画像引用:apple 「iPhoneでアシスティブアクセスを設定する」]
初期設定が終わって利用できるようになったところで、早速アシスティブアクセスを設定していきます。
「設定」→「アクセシビリティ」→アシスティブアクセス」を選択してapple IDを確認したら、後はホーム画面にアプリをどう表示するかを選択し、表示したいアプリを選ぶだけ。
その後、アシスティブアクセス用のパスコードを設定する画面も出てくるので、お子さんに知られないように、こっそり番号を設定しましょう。(詳しい操作方法は、[apple 「iPhoneでアシスティブアクセスを設定する」]を参照して下さいね。
使ってみてわかったメリット
この記事を書くにあたって、我が家の小5長女に約一週間、アシスティブアクセス設定をしたiPhoneを使ってもらいました。ここからは、本人の意見や、使っているのを見ていた私の親としての意見を基に、メリットをまとめてみます。
メリット①安心して使わせることができる
親として、アシスティブアクセスを設定する一番の理由である「安心感」はやはり大きなメリットだと感じました。
うちでは電話・メッセージ・カメラ・写真の基本的なアプリに加え、一つだけ好きなアプリを入れていいよ、ということでゲームアプリを一種類、ホーム画面に表示させました。
スクリーンタイムのアプリ利用時間の設定とも併用できるので、使える唯一のゲームアプリを使いすぎないように設定しておくのもポイント。
不要な機能がないため、暇つぶしにダラダラスマホを見ている時間も減りましたし、アプリストアもweb検索も排除していたため、親が不安を感じるような外的危険要素も、物理的に少なくなっていると感じました。
メリット②使いたい機能がすぐに使える
子ども側からのメリットとしては、ロック画面を開いたらすぐに使いたい機能がバーンと表示されているため、少ないアクションで必要な操作ができる点が挙げられます。試しに普段はキッズスマホを使っている次女に、長女のiPhoneを渡してみましたが、「これが電話だよー」と私が教えたりせずとも、すんなり電話やメッセージを使うことができました。
まだスマホに慣れていないお子さんでも、これなら簡単に使えそうです。
メリット③「抜け道」がない
実はつい先日、長女がスクリーンタイムに「抜け道」を見つけて使っていることが判明しました。(うちの娘のようなお子さんにこの記事が発見されるといけないので、詳細は省きますが、時間制限しているはずのYouTubeが制限時間の4倍見られるようになるという親泣かせの抜け道です。)
そんなズル賢い長女でも、アシスティブアクセスには抜け道を見つけ出せなかったようで、アシスティブアクセスパスコードさえバレなければ、ひとまずはきちんと制限がかけられることがわかりました。
使ってみて感じたデメリット
親としてはメリットが多いアシスティブアクセスですが、子どもとしては不満に感じる部分もあるようです。ここからはいくつかデメリットもご紹介しておきたいと思います。
デメリット①物足りないと感じる場合も
うちの娘は、それまでは通常のiPhoneをスクリーンタイムの制限付きで使っていたので、web検索などはある程度自由に使っていました。
アシスティブアクセスでもブラウザアプリを表示すればいいだけの話ではあるのですが、なんでも使えるスマホ状態にしていては、意味がないかな?とアシスティブアクセスの設定をする時にあえて非表示にしたため、娘としては制限が厳しくて物足りない、と感じたようです。
スマホを使い始めたらこんなことがしたいとあれこれ考えているお子さんには、親がアシスティブアクセスで管理していることで物足りなさを感じる場合があるかもしれません。
デメリット②待受画面が選べない
アシスティブアクセスでは、ホーム画面にアイコンが出るため、ホーム画面を好きな待受画面にすることができません。ロック画面は選べるので、別にいいんじゃないかな?と個人的には思うのですが、子どもにとっては、待受画面のオリジナリティが出せないことはかなり重要なデメリットらしく、娘もガッカリしていました。
デメリット③子どもが恥ずかしがる
これも子どもの性格による問題かもしれませんが、うちの娘は周りもスマホを使っている子が多い年齢のためか、ホーム画面にでかでかとアイコンが出ている画面は「みんなの前で開くのが恥ずかしい」と言っていました。ビビッドな色味の大きめアイコンはかなり目立つので、度々友達にも注目されたようです。「子どもっぽい」「持ち歩きたくない」となると、防犯目的で持たせているスマホが活用しきれなくなる恐れもあるので、そうなってきたらお子さんの嫌がり具合や年齢に応じて、アシスティブアクセスを解除することも視野に入れた方がいいのかな、と感じました。
使ってみた感想
一週間、実際に娘に使ってもらって、様子を見てみた結果、アシスティブアクセスは使い方によってはすごく便利な反面、お子さんの年齢が上がってくると不満を感じる部分もあることがわかりました。
こんな場面で使えそう!
そんなわけで、わが家ではスマホに関するルールを守れなかった時のペナルティとして今後もアシスティブアクセスを利用していくことに。
「防犯面にダメージがなく、最低限の機能は使える&どうにか解除しようと子どもが抜け道を探した場合でも大丈夫そう」というアシスティブアクセス機能のメリットを活かすと、我が家のような使い道としても便利に使えるかもしれません。
低年齢の子・スマホ初心者キッズには有効
娘が実際に使っているところを見ていても、電話をかける・メッセージを送るといった必要な動作が完結するまでがすごくスムーズになっていたので(娘は元からホーム画面にそれらのアプリを置いていたはずなので、アクション数は変わらないはずなのですが、使いたいアプリがすぐに見つかるのがスムーズさの原因なのかもしれません。)
低年齢のお子さんや、スマホ操作に慣れていないお子さんにはやはり使いやすいのだろうなと感じました。
キッズ携帯とスマホの間ならHamicMIELSも◎
キッズ携帯以上の機能が使えて、一般のスマホよりは親が安心できるアシスティブアクセスですが、娘が使っているのを見るうちに、「これならHamicMIELSと立ち位置的には同じ感じで使えそうだな」と感じました。
うちでは次女がHamicMIELSを使用しているのですが、好きなアプリがインストールできる分、キッズ携帯よりも自由度が高く、スマホよりも、親の見守り・制限がきめ細かくできるという印象です。アシスティブアクセスを使っているiPhoneとの違いは、Hamicアプリを使ったメッセージのやりとりを、保護者が見守れる点と、ホーム画面のカスタマイズ性の高さ・「シェアプラン」でサブスクのような感じで端末をレンタル利用できるというところでしょうか。
アシスティブアクセス使用iPhoneとHamicMIELS、どちらもスマホへの移行期間に使うのにぴったりなので、ご家族のニーズやお好みに合わせてセレクトしてみてくださいね。
最後に
iPhoneをキッズ携帯化させるのに便利な、アシスティブアクセスについてご紹介した本記事、いかがだったでしょうか。
操作方法がシンプルになるので、お子さんだけでなくご年配の方のスマホデビューなど、工夫次第で様々な使い方ができそうな機能です。「一旦やってみて元に戻す」というのも簡単にできるので、親御さんがiPhoneユーザーなら一度試しにやってみるのもいいかもしれません。
キッズ携帯やHamicMIELS・アシスティブアクセスを使ったiPhoneなど、各家庭のライフスタイルに合った端末を選んで、子どもの安全を見守っていけるといいですね。